知らなかったでは済まされない!本当は恐ろしいフィラリアの話

こんにちは、ドッグヘルスアドバイザーのMarineです。

ドッグヘルスアドバイザーの勉強をして、フィラリア症について改めて学び、フィラリアの恐ろしさを知ってしまいました。

決して侮ってはいけません(侮っていたのは私だけ?)。

毎年、ミクロフィラリア検査をして、フィラリア駆除の薬を貰うのだけど、検査して、フィラリアがいないってわかったのに、何ですぐに薬を飲まないといけないの?と思って、モヤモヤしていました。

先生に聞いても、今一つ良く分からなかったのですが、勉強して、スッキリした思いです。

血液検査でミクロフィラリアがいない、というのは、去年の感染有無の検査であって、今年のフィラリア予防とは直接関係のない話なんです!

「血液検査をしないで予防薬を飲ませると、死んだフィラリアが血管を詰まらせて危険だから」って聞いたのは何だったんだ?という気持ちです。

詳細の理由は、以下をごらんくださいませ。

フィラリア症(犬糸状虫症)とは

フィラリアは、犬糸状虫という寄生虫です。

蚊を媒体とし、主に犬を最終宿主とし、最終的には心臓に寄生する特殊な寄生虫です。

フィラリアのコワ~イ特徴

罹患すると駆除が難しい

フィラリアは蚊を通してワンコの血管に入り込み、2か月ほど掛けて心臓に達してそこに居座る、という寄生虫です。

心臓に寄生することから、寄生してしまうと、駆除しても排泄物と一緒に出てこないんです。

駆除すると、血管に押し出されて、白血球によって分解されていくのですが、沢山いると血管を詰まらせる恐れがあります。

しかも、駆除剤はヒ素を含む有機化合物!副作用の恐れが強くなります。

また、フィラリアの成虫がいる場合には、卵を産み続けていますので、フィラリア症になっている場合には、血液中に第1期幼虫(ミクロフィラリア)が大量にいることになりますので、一気にそれらを駆除すると、犬もショック状態になってしまうおそれがあるんです。

消化器官などに生息する他の寄生虫とはわけが違います。

成長に合わせて宿主を変える

フィラリアは、犬の体内で生まれ、蚊の中で成長し、また、犬の体内に帰っていきます。

犬の体内でも、始めは皮下組織にいて、やがて心臓に寄生し、簡単には駆除されない状況下で卵を生みます。

フィラリアの一生は以下の通りです。

1.【犬の体内から蚊の体内へ】フィラリア第1期幼虫(ミクロフィラリア)~第3期幼虫まで

  • 犬の心臓に寄生するフィラリアの成虫が、卵を産み、血中に放出する
  • 血中に放出された卵が孵化して、第1期幼虫(ミクロフィラリア)となる
  • 蚊が、体内にフィラリアの第1期幼虫(ミクロフィラリア)を持った犬の血を吸い、蚊の体内にミクロフィラリアが入る
  • 蚊の中で、約2週間かけてミクロフィラリアが2度脱皮し、第3期幼虫(感染幼虫)に育つ

2.【犬の体内①】フィラリア第3期幼虫~第5期幼虫まで

  • フィラリアの第3期幼虫に寄生された蚊が犬を刺し、フィラリアの第3期幼虫が犬の体内に入る
  • 犬の体内に入った第3期幼虫は、犬の皮下、脂肪、筋肉、漿膜下へと移動し、2度脱皮し、第5期幼虫となる(感染後約2か月)

3.【犬の体内②】フィラリア第5期幼虫~成熟虫

  • 第5期幼虫は未成熟虫となり、静脈から血流に入り、心臓右心室、肺動脈に至り、そこに寄生し、成熟虫となる(感染後約3~6ヶ月)
  • 成熟虫がミクロフィラリアを産出する(感染後7か月)

    ⇒ 1.のサイクルに入る

ミクロフィラリアの寿命は1~2年、フィラリア成虫の寿命は5~6年もあります。

その間成虫はどんどん卵を産み続け、血中にミクロフィラリアがどんどん増えていくことになります。

フィラリア予防薬で駆除できるのは、上記の2.【犬の体内①】フィラリア第3期幼虫~第5期幼虫までだけです。

宿主を渡り歩く生命力メカニズムが怖い!

フィラリアが体内に寄生していると、成虫が大量の卵を産み子虫が孵化しますが、その子虫はそのまま大きくなる訳ではありません。一度、蚊に取り込まれ、その中で成長し、感染幼虫にならないと、感染させることができません。

犬の身体に入っているミクロフィラリアは、蚊に効率よく吸ってもらおうと蚊の活動時間帯午後4時~午前4時、特に午後10時に合わせて犬の皮膚に近い抹消血中に出現します。

蚊が吸う血液は、ほんの数滴です。そこに確実に入るだけの数の幼虫が犬の体内にあるということになります。

また、感染幼虫になった後は、蚊が犬の血を吸おうとした時、自ら吸口から犬の体内に飛び込んでいきます。

本当にミクロの世界で物凄い生命力だとぞっとします。

罹患しやすいエリアは?

フィラリアの寄生率が高いのは、都市周辺部になるそうです。

蚊がいなければ発生しませんので、温暖な地域ほど寄生率が高まりますが、都市中心部、純農村部、山間部では比較的寄生率が低いようです。

屋外で予防もせず飼っていれば、かなりの確率で罹患すると言われています。

罹るとどれ程怖いの?

成熟虫が肺動脈や右心室に寄生することから、うっ血を起こし、肝臓や腎臓への負担が大きくなります。

また、血中には、ミクロフィラリアが常に多数存在することになります。

このため、フィラリア虫体に由来する排泄物が血中に抗体を生じさせることにより、腎臓の浄化能力を超え、赤血球を破壊し、最終的には心臓機能の低下により死に至ることもあります。

日本は湿気が多く、蚊が至る所にいます。

高層マンションであっても、エレベーターや、風に乗って上がってきます。

フィラリアは本当に身近でとても怖い病気だと考えておきましょう。

フィラリア薬の作用の仕方

フィラリア予防薬とは

フィラリアの薬として、毎年投薬するのは、フィラリア成熟虫を駆除する薬ではなく、あくまでもフィラリアが心臓に達する前、成熟虫になる前に駆除する薬です。

薬の種類としては、感染直後の第3期幼虫を駆除するものと、第3~5期幼虫を駆除する薬の2種類があります。

薬の効き目は数日しか持たずに排泄されてしまいます。このため、第3期幼虫を駆除するものは、タイミングも難しいため、一般的に処方されているのは第3~5期幼虫を駆除する薬です。

第3~5期、犬の皮下、脂肪、筋肉、漿膜下にいる時であれば、ワンコの負担が少ないまま、駆除することが可能です。

フィラリア薬の与え方

血液検査をするべき時期

前の年、何月まで投薬したは覚えておこう!

ミクロフィラリアの有無を調べる血液検査は、フィラリア成熟虫が体内にいて、卵を生んでいるかいないか、の検査になります。

卵を産むには感染後7か月かかりますので、去年、フィラリアに感染していないか、という検査です。

血液検査が早すぎると、成熟虫が心臓にいるのにミクロフィラリアがいない、と言う結果が出て、その後、予防薬を飲んでも追加で成熟虫が寄生する可能性はありませんが、すでにいる成熟虫を駆除することはできません。

もう蚊を見かけなくなった、と思って早目にやめてしまわないように、と、初冬まで投薬を勧められるのはそういう理由です。

そのようなことを防ぐには、最後の投薬から7か月以上経ってからに血液検査を行うのがベスト、と言うことになります。

もしもその年、蚊がでて即、第3期幼虫に感染したとしても、第5期幼虫になるまでの2か月間は予防薬で駆除することが可能だからです。

最終投薬は11月まで、血液検査は6月の組み合わせ

地域によって異なりますが、関東圏であると蚊が出なくなるのは10月頭なので、10月末に投与し、翌年、6月初旬に血液検査をするのがひとつの基準になります。

最近、獣医師さんに質問したところ、そのように言われました。

暖かいところにお住まいの場合は調整してくださいね。

もしも、「あ~、去年は投薬を真剣にしてなかったなあ~」という悪い心辺りがある方は、今年の投薬はさっさと始めてしまって、7月位に血液検査をしましょう。

毎年しっかり投薬していれば、血液検査は気にしなくて大丈夫なはずです。
咳が出る、元気がない、など、ちょっと気になる症状がある場合は、必ず血液検査をして貰いましょう。

まとめ

フィラリアは、掛かると本当に怖いですし、治療が大変です!
結構、高いですが、フィラリアはきちんと対応してあげましょう。

特に一番始めの投薬タイミングだけはどうか、間違わないように、きちんと投薬して上げてくださいね。

そして、第3期~第5期の間が2か月あるので、投与を始めたら毎月投与する必要はないのでは?と考える方のいらっしゃいますよね。

もちろん、私もそう思っちゃいました。

毎月、というのは、毎月の方が忘れにくい、ワンコが吐いちゃったりして、ちゃんと投与されない可能性もある、ということを踏まえてのことだそうです。

うーん。
大事なワンちゃんのことなので、あとはご自身で考えていただいていいでしょうか?

1つ言えるのは、あ!前に投与してから1か月以上過ぎてしまったーーーーーー!!!!と、、、パニックになる必要はありません。

1~2週間程度であれば、問題ない、っていうコトですね。

お役に立てば幸いです。

ではまた!